転倒・骨折・介護予防のために。転倒予防について

転ばないための日常の工夫 〜筋肉を伸ばそう〜

筋肉やスジが硬くなっているとしっかりとした体の動きができません。そのため、転びやすくなり、転びかけた時に防御動作が上手く行えないという結果をきたします。適度に筋肉が伸ばされないと筋肉は硬くなり、やがてこりや痛みをきたし、障害を引き起こしやすい状態をつくってしまいます。また、腰やひざの痛みをおこしやすくなります。実はストレッチング(筋伸ばし体操)でこれを解消することができます。

ストレッチングというと、運動やスポーツをはじめる前や終わった後に行われる体操というイメージがありませんか?これを毎日の習慣にすることで筋肉の柔軟性を保ち、普段の生活の中で円滑に体を動かすことができます。また血行が良くなることで肩こり、腰痛の予防や緩和の役に立ちます。

そこで、日常の生活で習慣にできる4つのストレッチング(筋伸ばし体操)をご紹介します。全部おこなっても10分程度です。毎朝の習慣にしてみてはいかがでしょうか。

●ストレッチングのポイント

・ はずみをつけないでゆっくり伸ばす
・ 痛みのない範囲で30秒ほどその姿勢を保つ
・ 呼吸は自然にし、呼吸を止めない
・ 伸ばす筋肉を意識しながら行う

● ふくらはぎのストレッチング

ふくらはぎのストレッチング写真両手を壁や柱に当て、体を支えながら足を前後に開き、両足のかかとを床につけてください。前足を曲げて体重をかけると、後ろ足のふくらはぎが伸び、後ろ足も曲げるとアキレス腱が伸びます。階段などの段差を利用しても、ふくらはぎの筋肉を伸ばせます。この時に必ず、手すりにつかまって行ってください。

● 太もも裏側の筋肉のストレッチング(ハムストリングス)

太ももストレッチング写真片足を伸ばして座り、もう一方は曲げて、伸ばした足のひざを両手で押えます。上体を前に倒します。この時に無理して上体を前に倒さないように注意してください。

● 足の付け根のストレッチング(長腰筋)

足の付け根のストレッチング写真かけっこのスタートの姿勢からゆっくり腰を落とします。後ろ足をひざが床に着くまで伸ばします。足を外に広げるようにするとより伸ばしやすくなります。腰が痛い方は無理に腰を落とさないように注意してください。

● 背中のストレッチング(広背筋)

背中のストレッチング写真四つんばいから両手をまっすぐ伸ばして、お尻をつきだすようにして脇を伸ばします。棒やテーブルなどを使っても脇をのばすことができます。腰が痛い方は無理に伸ばさないように注意してください。やりにくい人は布団の上で仰向けで万歳をするだけでもいいのです。

( 監修 / 武藤芳照:日体大総合研究所 所長、東京大学 名誉教授 )
協力:暮しの手帖社, 後援:日本骨粗鬆症学会 C yutakanahone-suishin-iinkai