インタビュー
宗田 大(むねた たけし)先生

東京医科歯科大学医学部付属病院 整形外科
東京医科歯科大学大学院運動器外科学 教授

前回に引き続き、東京医科歯科大学医学部付属病院の宗田 大先生にひざの痛みについて伺います。関節などの痛みや不調の多くは、手術以外の方法でよくなるとおっしゃる宗田先生。今回は、患者さん一人一人がご自身でできる痛みの解消法として正しいストレッチを教えていただきます。

ひざの痛みをとるコツを教えてください。

痛みには、「良い痛み」と「悪い痛み」があります。悪い痛みは、それを我慢して何かを続けていると症状が悪化してしまう痛み。良い痛みは、それを乗り越えることでよりよい状態に到達できる痛みです。炎症による痛みは悪い痛みで安静が第一ですが、ストレッチの痛みはまさに良い痛み。続けることでひざの状態を改善することができる痛みです。

ひざの痛みをとるコツは、とにかく多少痛みを感じても力いっぱいひざを伸ばすことが基本です。いくつか紹介しますので、朝起きたら、ぜひ動き出す前にこのストレッチをやってみてください。

膝の屈伸イラスト
  1. 床に座って両足を伸ばす。
  2. 力いっぱいひざを伸ばすように太ももに力を入れ、5秒間保ち、力を抜く。1〜2秒おいてから、また力をいれる。(※この動きを10回繰り返す。)
膝の屈伸イラスト
膝の屈伸イラスト

うまく力が入らないときは、ひざの下に小さな枕などを入れ、15〜20度くらい曲げた状態でおこなうとよい。

ストレッチ効果を上げるための10のアドバイス

1 基本は朝晩 2 量より継続が大事
3 頑張りすぎは逆効果 4 変化のめどは1か月
5 効果が出ないときは振り返りも大切 6 痛みの種類によって対応を変える
7 休憩は時間より回数を増やす 8 自覚症状が現れる前にやってみる
9 たまのジム通いより毎日自宅でやる 10 ストレッチを習慣にする
出典:「95%の首・肩・腰・膝の不調が消える!痛みとりストレッチ」(青春出版社)

ひざが痛いと日常生活で知らず知らずのうちにかばったり、動くことをためらったりしてしまいます。でも、痛いからと言って動かないでいると、さらに状態が悪くなってしまいます。1日5分のストレッチで、ひざの周囲をやわらかくして快適な毎日を送りたいですね。

おすすめの1冊
「95%の首・肩・腰・膝の不調が消える! 痛みとりストレッチ」(青春出版社)宗田 大著

仕事のしすぎで肩がガチガチ、ちょっとの重みでぎっくり腰、張り切りすぎてひざにきた…持病、老化とあきらめるのはまだ早い!痛みから「逃げる」より「正しい動かし方を知ることで、あなたの体は今よりももっとラクになります。

宗田 大先生のプロフィール

1979年東京医科歯科大学医学部卒業。同大学整形外科学教室講師を経て、2000年より現職。専門はスポーツ医学、膝関節学を中心とした関節外科学。プロスポーツ選手をはじめ、日々の診療で多くの患者さんのひざの痛みや症状の改善に取り組んでいる。東レアローズ男子バレーボールチームのチームドクターでもある。

主な著書)「ひざ・股関節の痛みをとる安心読本」(主婦と生活社, 2008年)、「膝痛 知る診る治す」(メジカルビュー社, 2007年)、「復帰をめざすスポーツ整形外科」(メジカルビュー社, 2011年)、「痛みとりストレッチ」(青春出版社, 2011年)

東京医科歯科大学医学部附属病院
住所 〒113-8519 東京都文京区湯島1-5-45
電話 03-3813-6111(代)
ホームページ http://www.tmd.ac.jp/medhospital/index.html



後援:日本骨粗鬆症学会 (C)yutakanahone-suishin-iinkai